このような症状
ありませんか?
もしかしたら隠れ
冷え性(冷え症)かも・・
- 暖かいはずなのに手足が冷える
- 布団に入っても手足が冷たい
- お風呂に入ったのに手足がすぐに冷える
- ブーツ・手袋をしても手足が冷たい
- 暑い日でも身体が冷たい、寒気を感じる
- 便秘、下痢
- 動悸、めまい、耳鳴り
- 気をつけているのにすぐ風邪をひく
冷え性(冷え症)とは
日常生活でも「冷え性(冷え症)」という言葉はよく使われますね。冷え性(冷え症)とは具体的に、どのようなことを指すのでしょうか。改めてご説明します。
「冷え性」と「冷え症」は
ちがうの?
「冷え性」とは、検査などで特に異常が認められないにもかかわらず、身体が冷えたり、寒気を感じたりすることを指します。
一方で「冷え症」は、検査などで異常があり、適切な治療が必要な症状のことを指します。
男性より女性の方が冷え性
(冷え症)に
悩んでいるって本当!?
女性の冷えの場合
一般に、女性の身体は男性よりも筋肉量が少なく、脂肪が多くなっています。体温を上昇させる役割を果たす筋肉が少なく、温まりにくい脂肪が多いことから、必然的に冷えやすく、体温が上がりにくくなります。
また、月経による血液量の低下、更年期のホルモンバランスの変化も、冷えの原因となります。
服装についても男性との違いがあります。スカートや露出の多い服装は、当然ながら冷えの原因となります。特にエアコンが当たり前になった現代では屋内・屋外の温度さが大きいため、服装で正しく温度調節をすることが欠かせません。
男性の冷えの場合
一方で、男性にも冷え性(冷え症)は認められます。
しかしその多くは加齢に伴うものです。筋肉量の低下、基礎代謝の低下によって、冷え性(冷え症)になります。
冷え性(冷え症)の原因
冷え性(冷え症)の原因には、以下のようなものがあります。
運動不足
運動不足になると、筋肉量の低下、基礎代謝の低下を招き、冷えが起こりやすくなります。
筋肉量の低下
加齢、運動不足などによって筋肉量が低下すると、血行が悪くなります。
特にふくらはぎの筋肉量が低下すると、重力に逆らって血液を心臓に戻す力が弱くなり、冷え性(冷え症)の原因となります。
基礎代謝の低下
生命活動に欠かせない必要最低限のエネルギー「基礎代謝」が低くなると、脂肪がたまりやすくなることなどから、冷え性(冷え症)を引き起こしやすくなります。
食生活の乱れ
鉄分などのミネラル、ビタミンなどが不足すると、血流が低下し、冷え性(冷え症)の原因となります。
また筋肉をつくるタンパク質も、不足しないように注意します。
喫煙
タバコに含まれるニコチンは、毛細血管を収縮させます。これにより血流が低下し、冷え性(冷え症)の原因となります。
自律神経の乱れ
ストレス、不規則な生活リズム、過労などによって交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、体温調節がうまくいかなくなり、冷え性(冷え症)になることがあります。
服装
屋内と屋外の温度に合わせて衣類を調節しないと、冷え性(冷え症)を引き起こすことがあります。特に夏場や冬場などは屋内・屋外との温度差が激しいため、注意が必要です。
また、下着、靴などで身体を締め付けると、血流の低下、皮膚感覚の麻痺を起こし、冷え性(冷え症)の原因になることがあります。
冷え性(冷え症)にも
種類があります
冷え性(冷え症)にも、いくつかの種類があります。
手足が冷える方(四肢末端型)
若い方、特に10~20代の女性によく見られます。過度なダイエットに伴う栄養不足を原因とすることが多くなります。
肩こり、頭痛を伴うことがあります。
下半身全体が主に冷える方
(下半身型)
不良姿勢、デスクワーク、運動不足、骨盤のゆがみなどを原因として下半身の血流が不足し、冷え性(冷え症)になります。
身体全体が冷える方(全身型)
筋肉量の不足・低下を主な原因とします。倦怠感、下痢、すぐに風邪をひくといった症状も見られます。
全身が冷えていると、逆に冷えを自覚しにくくなり、気づいていない方が少なくありません。
内臓が冷える方(内臓型)
自律神経のバランスが乱れることで血管が正しく収縮せず、血液が十分に行き渡らないことで内臓が冷えます。自律神経が乱れる原因には、ストレス、不規則な生活リズム、過労などが挙げられます。
冷え性(冷え症)の
治療と改善方法
冷え性(冷え症)の治療
薬物療法
末梢の血行障害を改善する働きのある「ビタミンE」を配合したお薬を服用し、血行を良くすることで冷え性(冷え症)を改善します。ビタミンEはまた、ホルモンの分泌を促す作用もあります。自律神経を整えるという意味でも有効です。
冷え性(冷え症)の改善方法
入浴・半身浴
慣れない方は、半身浴でも結構です。毎日お湯に浸かるのが理想的です。
運動
全身の7割の筋肉が集中する下半身を鍛えることをおすすめします。特に、下肢の血液を心臓へと届けるふくらはぎのトレーニングが有効です。
食事
血行を良くする、身体をあたためる食事を摂りましょう。反対に、身体を冷やす冷たいお菓子、インスタント食品などはできるだけ避けましょう。
栄養素 | 栄養素の働きと具体的な食品 |
---|---|
ビタミンE | 働き:末梢の血管を拡張し血流を改善する、女性ホルモンの分泌を促進する |
食品:ウナギ、アーモンド、落花生、卵黄など | |
ビタミンC | 働き:鉄分の吸収を助ける、毛細血管の機能を正常に保つ |
食品:かんきつ類、緑黄色野菜など | |
ビタミンB1 | 働き:代謝を促進し、エネルギーを産生する |
食品:豚肉、大豆、卵など | |
パントテン酸 | 働き:代謝を促進し、自律神経のバランスを整える |
食品:レバー、大豆など | |
良質なタンパク質 | 働き:エネルギーとなり、神経機能を正常に保つ |
食品:大豆製品、魚など |
すぐ活用できる温活!
起床時に常温の水を1杯飲む
体温よりやや低い温度の常温の水を飲むことで、身体を冷やさずに代謝をアップさせることができます。
階段を使う
エレベーター、エスカレーターを使わずに、無理のない範囲で、できるだけ階段を使いましょう。筋肉量を増やすことで、冷えを予防できます。
体温調節を適切に
特に屋外と屋内の温度に差がある季節は、その場に合わせた適切な衣類で体温を調整しましょう。
職場には、カーディガンやひざ掛けを用意しておくとよいでしょう。
身体をあたためる食品を摂る
玉ねぎ、かぼちゃ、いんげん、発酵食品、ショウガ、黒砂糖など、身体をあたためる食品を意識して摂取しましょう。
深呼吸を意識する
パソコン作業をしているとき、緊張しているときには、無意識に浅い呼吸になりがちです。ときどき、意識的に深呼吸をしましょう。酸素をたくさん取り込むことで、身体の細胞が活性化します。
休憩はしっかりと
仕事のあいまの休憩は、しっかりととるようにしてください。休憩時には、ストレッチなどで身体を動かすのがおすすめです。
お酒の選び方の工夫
アルコールは冷えの原因となってしまいます。どうしても飲みたい!というときには、赤ワインや黒ビールがおすすめです。
就寝時の工夫
パジャマはもちろんですが、下着、靴下など、身体を締め付けないものを選びましょう。
寝る前にストレッチを行って身体をほぐしたり、ハーブティを飲んで身体を温めるのもおすすめです。