むくみ

むくみ(浮腫み)とは

むくみ(浮腫み)とはむくみとは、何らかの原因によって、皮膚や皮膚の下に水分がたまっている状態を指します。血液中の水分が血管の外へと、浸みだすことによって起こります。「浮腫」とも呼ばれます。
寝不足のとき、お酒や塩分を摂り過ぎた翌朝、立ち仕事をしたあとなどに、身体(顔・脚など)にむくみを感じたことのある人も多いでしょう。
ほとんどのむくみは、その日におさまります。ただ、何日も・何週間も続いているという場合には、何らかの病気が原因になっていることが考えられます。中には「体質だから」「太ったから」と異常なむくみを何年も放置されている方もおられます。
むくみがひどい、何日も続いているという場合には、お早めに当院にご相談ください。

むくみ(浮腫み)と腫れの違い

「むくみ」は、先述した通り、血液中の水分が浸みだして、皮膚や皮膚の下に水分がたまっている状態です。基本的に痛みはなく、皮膚の色にも変化がありません。
一方で「腫れ」は、炎症などを原因として、皮膚など身体の一部で血液の量が増加し、ふくらんでいる状態です。多くは、痛み、熱感、赤みを伴います。

むくみ(浮腫み)症状や原因

むくみ(浮腫み)症状や原因むくみには、さまざまな種類があり、それぞれ原因が異なります。

生活習慣より引き起こすむくみ
(浮腫み)

生活習慣によって引き起こされるむくみには、以下のような原因が考えられます。この場合、基本的には生活習慣を改善する・もとに戻すことでむくみも解消されます。
ただし、むくみが生活習慣のみによって引き起こされているとは限りませんので、症状が続く場合などは要注意です。

食事

アルコールや塩分の摂り過ぎ、ミネラル・ビタミン・タンパク質の不足などによって、むくみが生じることがあります。

睡眠不足・運動不足

睡眠時間の不足や生活リズムの乱れ、運動不足によって、むくみが引き起こされます。

身体の冷え

身体が冷えていると、血流が低下し、むくみが生じることがあります。

立ち仕事

慣れない立ち仕事をしたときなど、血液が下半身にたまり、脚がむくむことがあります。

ホルモンバランスの変化

女性の場合、生理、妊娠など、ホルモンバランスが変化することで、むくみが生じることがあります。

病気により引き起こすむくみ
(浮腫み)

その日のうちに解消されないむくみ、生活習慣を改善しても続くむくみがある場合には、病気を原因としている可能性を考えます。

このような症状はありませんか?
  • むくみが取れない
  • むくみが片方の脚に現れている
  • いつも通りの生活の中で突然むくみが生じた
  • 動悸、息切れ、倦怠感、吐き気、貧血、不整脈などの症状を伴う
心不全

血液が全身へと十分に送り出せなくなり、血流が低下することでむくみが生じます。
動悸、息切れ倦怠感などの症状を伴うことがあります。

腎不全

血液を正常にろ過して尿として排出することができなくなり、むくみが生じます。
食欲低下、吐き気、貧血、不整脈、高血圧などの症状を伴うことがあります。

甲状腺疾患
(甲状腺機能低下症-橋本病-)

甲状腺機能低下症(橋本病)などによって代謝が正常に行われなくなり、むくみが生じます。
皮膚の乾燥、脈が遅い(徐脈)、声がれ、抑うつ、認知機能の低下、月経異常などの症状を伴うことがあります。

肝硬変

肝臓が硬化することでタンパク質を正常に合成できなくなり、血管から水分が漏れ出し、むくみが生じます。
腹水、黄疸、手のひらの両側が赤くなるといった症状を伴うことがあります。

下肢静脈瘤

脚の表面近くを通る静脈が、ボコボコと盛り上がる病気です。
むくみのほか、疲労感、痛み、こむら返り、湿疹などさまざまな症状を伴います。また見た目上の問題も生じます。

その他

ネフローゼ症候群、リンパ浮腫などを原因として、むくみが生じることがあります。

むくみ(浮腫み)の改善・予防法

自宅でできるむくみ改善

生活習慣によって引き起こされるむくみについては、以下でご紹介する方法によって、改善・予防が可能です。
改善しない場合には、一度当院にご相談ください。病気を原因としている可能性を含めて、検査を行います。

フェイス
冷水と温水を使った洗顔

朝起きて顔のむくみを感じたら、洗顔フォームで顔を洗うタイミングなどで、冷水と温水で交互に顔を洗ってみましょう。血管が収縮・拡張し、むくみ解消に有効です。

ホットタオルで温める

濡らして軽く絞ったタオルを、電子レンジで1分あたためるとホットタオルができあがります。
やけどをしない温度まで手の中で冷まし、顔を覆いましょう。血行が促進され、むくみ解消に有効です。

マッサージをする

お風呂上りや就寝前には、マッサージがおすすめです。クリームやオイルなどを使い、マッサージをします。
顔の中心から外側へ向かって、優しく手のひらを滑らしましょう。

ボディ
ストレッチ

身体の血液・リンパ液の滞留を改善する場合には、ストレッチが有効です。関節を曲げ伸ばししたり、手首・足首を回すなどします。

ふくらはぎのエクササイズ

つま先立ちになり、かかとを上下させるストレッチです。脚のむくみ解消に有効です。
不安定になる場合には、壁や柱などに手を当てて、転ばないようにしてください。

足を高くする

寝転がり、足を壁にかける、クッションに乗せるなどすると、下肢の血流が流れやすくなり、むくみの改善が期待できます。

お風呂では湯船に浸かる

シャワーだけになっている方は、湯船をためて浸かってみましょう。身体が温まること、水圧がかかることにより、血流の改善、むくみの解消が期待できます。

むくみを解消する「食べ方」や「食べ物」

食事においては、食べ方、何を食べるかが大切になります。

食べ方のポイント
まず、朝食は必ず摂りましょう。朝、食事を摂ることで、血流がよくなり、むくみを予防することができます。
また就寝直前の食事は避けましょう。自律神経が乱れ、翌朝のむくみの原因になります。遅くとも、就寝の3時間前までには夕食を済ませるようにしてください。
食べ物の種類
きゅうり
きゅうり利尿作用がありむくみ改善に有効な「カリウム」が豊富に含まれています。
また、「食物繊維」も多く、腸内環境の改善にもつながります。
アボカド
アボカドカリウムと食物繊維に加え、塩分の排出を促す「ビタミンE」を豊富に含んでいます。
貝類
貝類 あさりあさり、しじみ、はまぐりといった貝類は、利尿作用によるむくみ解消が期待できる食べ物です。
ほうれん草
ほうれん草カリウムと食物繊維に加え、冷え・貧血・血流低下を防いでくれる「葉酸」や「鉄分」を豊富に含んでいます。

クリニックで治療が必要な場合

問診、検査によって、むくみの原因を探り、その原因に応じた治療を行います。
生活習慣の改善、必要に応じて利尿剤などを使った薬物療法、圧迫療法などが行われます。圧迫療法では、弾圧包帯、医療用ストッキングを使用します。
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